Kデスクトップ環境

第 5章GUI の部品

5.1. 目標

GUI はシンセサイザのストラクチャがユーザと対話できるようにするものです。 簡単な例としては、最後の演奏モジュールの前に使われるゲイン・ファクタなど、 ストラクチャのパラメータをユーザが直接変更できるようになります。

もっと複雑な設定としては、例えば、 現在アクティブな midi 楽器の ADSR エンベロープなどストラクチャのパラメータを、 ストラクチャを実行することなしにユーザが変更できるようになります。 他には、サンプルをベースにした楽器のファイル名を設定したりできます。

一方、ユーザはシンセサイザが何をやっているか監視したいこともあります。 オシロスコープ、スペクトル分析器、ボリュームメータ、 特定のフィルタモジュールの周波数転送カーブを表示する「実験装置」などが利用できるでしょう。

最後に、GUI では aRts でどのストラクチャが動作しているのか、 それがどのように動作しているのかを管理することもできます。 ユーザは楽器に midi チャンネルを割り当て、エフェクトプロセッサを起動し、 aRts のストラクチャ自身で構築されているミキサの pult を設定してチャンネルをもう1つ増やし、 そのイコライザを別の方法で利用することもできます。

御覧のように、GUI は aRts のシミュレートする仮想スタジオの可能性を一手に引き受けるものです。 もちろん、GUI は適切に midi 入力と対話し (例えばパラメータの変わった midi 入力を取った時にスライダが移動し)、 ユーザの動作をシーケンサを通して記録できるように自分でイベントを作成しなければなりません。